※2026年9月27日更新
僕は、東京でイタリア料理店を続けています。
店をやっていると、日々の売上や仕入れ、予約、仕込みに追われて、つい目の前のことばかり考えてしまいます。
それでも、ずっと心の中にあるのが、「100年続く店にしたい」という気持ちです。
もちろん、自分一代で100年続けることはできません。
でも、自分が店をやっている間に、次の世代にも残せるような土台を作ることはできる。
今回ハワイへ行き、宿泊者としてホテルやレストランを利用する中で、改めてそのことを考えました。
100年続く店に必要なのは「味」だけではない
料理店である以上、まず大前提として料理がおいしいこと。
これは外せません。
でも、長く続く店に必要なのは味だけではないと思っています。
僕が大切だと思っているのは、味・接客・常連のお客様との関係です。
料理がおいしくても、居心地が悪ければまた来たいとは思ってもらえない。
反対に、接客が良くても料理に満足してもらえなければ、店としては続きません。
その両方が揃った上で、少しずつ常連のお客様との関係ができていく。
僕は、そこに店の強さが生まれると思っています。
常連のお客様とは「会話」を大切にしている
常連のお客様との関係で、僕が一番大事にしているのは会話です。
特別なことをしているわけではありません。
最近どうしているのか、仕事は忙しいのか、旅行へ行ったのか。
そんな何気ない話を重ねていくことが多いです。
もちろん、静かに食事をしたい方もいるので、誰にでも同じように話しかけるわけではありません。
その人に合った距離感を考えることも、接客の一部だと思っています。
店側から見れば何百回の営業の一日でも、お客様にとっては大切な食事の時間かもしれません。
そう考えると、料理だけでなく、会話や空気感も含めて店の体験になるんだと思います。
ハワイで「客側」に回って改めて感じたこと
普段は料理を出す側ですが、旅行に行けば僕も一人の客になります。
ホテルに泊まり、レストランへ行き、サービスを受ける。
そうすると、普段とは逆の立場から店を見ることができます。
今回のハワイ旅行でも、カ・ライ、シェラトン・ワイキキ、マリオット・バケーション・クラブ、ロイヤルハワイアンと複数のホテルを利用しました。
接客はそれぞれに良さがあり、滞在全体として気持ちよく過ごせました。
その中でも、もう一度泊まりたいと特に思ったのがカ・ライ・ワイキキ・ビーチです。
カ・ライで「また来たい」と思ったのはハード面
カ・ライで印象に残ったのは、接客の一場面というよりも、ホテルそのものの完成度でした。
今回は一番下のカテゴリーを予約していましたが、実際にはデラックス・オーシャンビューへアップグレードされました。
部屋からの眺望もよく、フルキッチン、大型の冷蔵庫や冷凍庫、食器類なども揃っていて、子連れでも非常に過ごしやすかったです。
ホテルに泊まっていても、部屋の中で普通に生活できるような感覚がありました。
実際、滞在中にはキッチンを使ってサーモンを焼いたり、朝食を作ったりしています。
豪華さだけでなく、使いやすさがある。
そのバランスが、「また泊まりたい」と思った一番の理由です。
カ・ライのキッチンを実際に使った様子は、こちらの記事でも紹介しています。
カライ・ワイキキのキッチンを子連れで使ってみた|ホールフーズで買い出し&現役シェフが自炊
「また来たい」と思ってもらえることは店でも同じ
ホテルと飲食店は業態が違います。
それでも、利用する側の気持ちは意外と似ています。
料理がおいしかった。
スタッフの感じが良かった。
居心地が良かった。
そういう小さな満足が重なって、最後に「また来たい」になります。
僕がカ・ライにもう一度泊まりたいと思ったのと同じように、自分の店でも、お客様に「また来たい」と思ってもらえるか。
結局、長く続く店を作る上では、そこが一番大事なのだと思います。
マイルを貯める理由も少し変わってきた
僕は15年ほどマイルを貯め続けています。
昔は、できるだけ少ない負担で飛行機に乗ることや、ビジネスクラスに乗ること自体が大きな楽しみでした。
もちろん、今でもそれは楽しいです。
でも今は、家族と旅行をし、ホテルやレストランを利用して、普段の仕事とは違う側からサービスを見ることにも価値を感じています。
だからといって、「旅をすると経営が良くなる」と大げさに言うつもりはありません。
ただ、店に立っているだけでは見えないことを、客として体験できる。
それだけでも、僕にとって旅をする意味は十分あります。
100年続く店を作るために続けたいこと
僕が考える100年続く店に必要なのは、特別な経営理論ではありません。
おいしい料理を出すこと。
気持ちのいい接客をすること。
常連のお客様との会話を大切にすること。
結局は、この積み重ねだと思っています。
時代が変われば、料理も店のあり方も少しずつ変わっていくはずです。
それでも、「また来たい」と思ってもらえる店であることは変わらない。
ハワイで客側に回ったことで、その当たり前をもう一度確認できました。
100年続く店を本当に作れるかは、今の僕には分かりません。
でも、今日来てくれたお客様に、また次も来たいと思ってもらう。
その積み重ねなら、明日からでも続けられます。

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